AdGuard DNSのリニューアル
2016年にAdGuard DNSのベータ版を初めて公開したときは、これほど大きなものになるとは想像できませんでした。
最初は1サーバーしかないスタンドアロンサービスでした。
現在、AdGuard DNSは世界中に14本のサーバー拠点を持ち、毎月5,000億以上のDNSリクエストを処理し、事実上すべてのAdGuardアプリにも欠かせない存在となっています。
さらに、AdGuard DNSは、最新のDNS-over-QUICプロトコルをサポートする初のパブリックリゾルバでもあります(今でも世界で2つしかないこのようなリゾルバの1つである)。
私たちはAdGuard DNSを愛し、ユーザーの方々もAdGuard DNSを愛してくださっているいるところで、
これ以上に何があるか?
と思われるかもしれません。
実際、さらにまたその上がまだありました。
パブリックDNSサーバー(特に広告ブロック系DNSサーバー)の一番大きい欠点は、サーバーが自分のものではなく既に設定されている内容を変更できないというところです。
つまり、サーバーはある方法で設定されており、ユーザーとしてはそれを使うか使わないかと選ぶ以外、何もできないのです。
もし、あるドメインがサーバーによってブロックされていて、あなたがそれを何とかしたいと思っていても、できないのです。
もちろん、私たちAdGuardは、ブロックする必要のあるものだけをブロックするように最善を尽くしていますが、何百万人ものユーザーがいるので、個人的な要望に合わないことも多くあります。
ちなみに、一切ドメインをブロックをしないフィルタリングなしAdGuard DNSというオプションを私たちは提供していますが、すべてのドメインではなく、1つか2つのドメインだけをブロックしないようにしたい場合にはあまり向いていないオプションです。
もちろん、他の方法もあります。
例えば、AdGuard Homeは、高度にカスタマイズ可能なパーソナルDNSサーバーであり、ルーターやVPSにインストールすることで、ホームネットワーク全体のトラフィックを最適と思われる形で管理することができます。
唯一の欠点は、ある程度技術的なスキルやリテラシーを持っていない場合、自分で設定や構成をするという点で手を焼いてしまうことです。
ここが、新しいAdGuard DNSの出番でなのです。
私たちはAdGuard DNSをさらに一歩進めようとしています。
まもなく、自分専用のAdGuard DNSサーバーを手に入れることができるようになります。
そう、それはあなただけのものであり、あなたが望むように微調整することができるのです。
利用可能な機能は以下の通りです。
- 任意でドメインのブロックとブロック解除
これは最も基本的なことですが、おそらく自分のプライベートDNSサーバーから得られる最も重要なことでもあります。
どのドメインをブロックするかをコントロールできることは、非常に重要です。パブリックAdGuard DNSと同様に機能しますが、何をブロックし、何をブロックしないかを決めるのはユーザー様です。
- ブロックリストの追加
AdGuardの広告ブロッカーアプリを使用している方は、「フィルターリスト」や「ブロックリスト」の概念をすでにご存知がと思います。
知らない方のために説明すると、これらは文字通り、特定のWeb要素をブロックするためのルールのリストです。
DNSブロックリストの場合は、ドメインをブロックすることになりますが、一般的な原理は同じです。
- リクエスト統計を見る
あなたのDNSリクエストはどこに行くのでしょうか?
「幕の内」で行われていることに驚くと思います。
お使いのアプリやブラウザ拡張機能が多ければ多いほど、それらがあらゆるサーバーに送信している情報も多くなります。そして、情報送信先のサーバーは、思いもよらない会社に属していたり、かなり変な場所にあったりします。
AdGuard DNSの統計を使うと、そのようなサーバーが、どの企業に属しているか、どの国に位置しているかを確認することができます。
もちろん、日付や国、さらにはDNSサーバーに接続されている異なるデバイス別でも、この情報をあらゆる形で表示することができます。
さらに詳しい情報が必要な場合、お使いのサーバーで処理されたDNSリクエストに関するより詳しいデータを含むクエリログを開けば確認できます。
- ペアレンタルコントロール
ペアレンタルコントロールは、子供にふさわしくないオンラインコンテンツから子供を守るための柔軟なツールです。
繰り返しになりますが、子供に何を見せていいのか、何が限度を超えているのかを決めるのもユーザー様です。
それだけでなく、例えば、SNSには特定の時間帯にしかアクセスできないようにしたり、勉強専用のパソコンからはTwitchにアクセスできないようにしたりといった細かい設定も可能です。
「ちょっと待って、これはAdGuard Homeと同じじゃないの?」
と思われるかもしれません。
確かに、AdGuard HomeとプライベートAdGuard DNSでは機能が重なる部分が多いですね。
大きな違いの1つは、プライベートAdGuard DNSでは、シンプルさと利便性を優先していることです。
設定や管理が非常に簡単なので、比較するのは不公平なくらいです。
AdGuard Homeが技術ギーク向けで、プライベートAdGuard DNSはおばあちゃんでも使えるようになっております。
新AdGuard DNSを手に入れる方法
私たちは新プライベートAdGuard DNSをまだ磨き上げている最中であり、一般公開する準備ができておりません。
おそらく1〜2ヶ月はかかると思いますが、近いうちに実現することは間違いありません。
今回公開できるのは、新しいAdGuard DNSウェブサイトです。
AdGuard広告ブロッカーやAdGuard VPNと同列にこの製品並べているということから、私たちがこのプロジェクトに本気で取り組んでいることがわかります。
もちろん、このウェブサイトでできるないことがまだたくさんあります。
将来のプライベートAdGuard DNSインターフェースのスクリーンショットを見ることができて、AdGuard DNSニュースレターを購読することができます。
ニュースレターを購読していただくと、新AdGuard DNSサービス開始時にメッセージをお送りし、AdGuardに関するその他のニュースもお届けしますので、ぜひご購読ください。
忘れていましたが、このウェブサイトはパブリックAdGuard DNSサーバーの包括的なセットアップガイドを見つけるのに最適な場所でもあります。
AdGuard DNSを搭載したアプリケーションのダウンロードリンク、DebianやXboxで手動で設定するためのガイドなど、すべてが1つの場所にまとまっています。
私たちはAdGuard DNSリニューアルにとても期待しています。
この記事を読んで、新しいウェブサイトを見て、皆様も私たちと同じように興奮してくれるといいですね。
また、AdGuard DNSについて知りたいことがありましたら、ぜひ下のコメント欄やSNS・フォーラムでお尋ねください。